広島県と言えば山陽地方の中心地であり、原爆ドームや平和記念公園、平和記念資料館といった戦争の悲惨さを今に伝える施設がある一方で、宮島の厳島神社といった歴史的な神社があります。
また、近年は広島カープの躍進もあり、街自体がとても活気に満ちています。そんな広島にはかつて地図から消され、そして現在はウサギだらけのウサギの島として知られている島があります。
今回は広島の観光地、うさぎの島と言われる大久野島の魅力に迫ります。
1大久野島とは?
大久野島は広島県竹原市にある島です。島の大きさは1時間あれば一周できるほどの小さな島で、現在は多くの野生のうさぎが生息しているためうさぎの島として知られており多くの観光客が訪れる観光地となっています。
また、戦前には旧日本陸軍による毒ガス製造が秘密裏に行われ、地図から消された島としても知られています。
2.うさぎの島としての大久野島
うさぎが多いと言われてもどのくらい多いのかと思われる方もいると思いますが、実際に行ってみての感想としては探し必要がないくらい道の脇にはうさぎがいます。港から出ると、いたるところにウサギがいます。餌を持っていれば向こうからよってきてくれます。
調べたところ750匹程いるそうです。特に餌を持っているとうさぎの方から寄ってくるほどです。ちなみになぜここまでうさぎが多いのか、その理由は1971年に市内の小学校で飼いきれなくなったうさぎ8羽を大久野島に放したのがきっかけだそうです。島が小さく天敵がいないためここまでの数に膨れ上がった考えられています。
3.大久野島の歴史
冒頭にも述べた通り、大久野島では戦前には旧日本陸軍によって国際条約違反の毒ガスを製造していました。そのため、当時の毒ガス製造施設や発電所、島を守るための要塞や砲台、発電所、防空壕などの跡が今も廃墟として残っており、中に入ることはできませんが外から眺めるだけでもかなりの迫力があります。
4.大久野島の魅力
やはりうさぎの島と言われるだけあって、多くのうさぎと触れ合うことができます。うさぎは人間に慣れているため近づいても逃げることはなく、エサをあげればたくさん寄ってきます。島のルールとしてうさぎを抱き抱えることは禁止されていますが、撫でることはできるので心ゆくまでうさぎと触れ合うことができます。注意点としては島内ではエサの販売が禁止されているためエサをあげる際は島に行く前に買っておくことが必要です。
大久野島毒ガス資料館と旧陸軍施設廃墟
広島県といえば原爆ドーム、戦争の悲惨さを語る史跡ですが大久野島にも戦争の悲惨さを語る資料館があります。毒ガスは国際法で禁じられた兵器でしたが旧日本軍はその国際法を破り、毒ガスを実戦で使っていました。また、大久野島では日本からアメリカ本土を爆撃する、風船爆弾の開発も行なっていました。館内は撮影禁止でしたが、大久野島を訪れた際は是非訪れて見てみることをお勧めします。
休暇村大久野島
大久野島にある唯一つの宿泊施設です。ホテルやキャンプ場、大浴場やテニスコート、さらに野外プールまで完備しており大久野島を楽しみつつ、野外レジャーも楽しむことができます。また、様々なコースから夕食を選ぶことができ、広島風お好み焼きや、広島産の牡蠣などを食べることができます。日帰りでは物足りないという人も多く、宿泊していく観光客も多いそうです。船乗り場からバスで休暇村に向かうこともできますが、その道中にも多くのウサギがいるため、歩いて休暇村まで向かうことをお勧めします。
5.大久野島へのアクセス
公共交通機関でのアクセス
JR山陽新幹線「三原駅」よりJR呉線で約25分「忠海駅」下車。
または
広島バスセンターより芸陽バス「かぐや姫号」で約1.5時間「忠海駅」下車。
忠海駅から忠海港までは、徒歩で約3分となっています。忠海駅の近くのファミリーマートではうさぎのエサとして野菜が売られており、忠海港の売店ではラビットフードが売られています。
車でのアクセス
関西方面から:山陽自動車道「本郷IC」で降りて忠海港まで約16 km。
広島方面から:山陽自動車道「河内IC」で降りて忠海港まで約24 km。
となっています。車を島に乗り入れることは出来ないため、忠海港の無料公共駐車場(約200台)を利用することになります。
6.大久野島に行く際の注意
1.宿泊施設は一つしかありません。事前に取る必要があります。
2.日帰りの場合は帰りの船の時間に注意してください。最後の船に乗り遅れると島に取り残されます。また、船乗り場も二箇所あるため乗り場にも注意が必要です。
3.島には売店等は船乗り場に一つあるだけです。飲み物や食べ物、ウサギの餌等は島に向かう前に本土で買っておく必要があります。
7.まとめ
今回は広島県の観光スポット、大久野島をご紹介しました。ウサギに囲まれながら美味しい広島の牡蠣を食べつつ、くつろげる大久野島を、ぜひ次の旅行先の候補に加えてみてください。